住宅ローン

それでもあなたは変動金利を選びますか?

2019年12月12日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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自宅の書斎より、

先日、とあるSNSを見ていた時に、住宅ローンを変動か固定にしようか迷っていると投稿している人がいました。

その投稿では、変動金利の5年ルールや1.25倍ルールのことにも触れていて、しっかり勉強されている様子でした。

また過去に変動金利で8~9%ほどの金利があったこともご存知の様子。

そのうえで、固定金利を選ぶか、変動金利を選ぶか迷っていたようでした。

そこで今日は、固定金利か変動金利で迷ったときに考えてほしいことについてお伝えします。

変動金利の5年ルールや1.25倍のルールの詳細は、HP上の記事「住宅ローンの変動金利で気を付けること」も合わせてご参照ください。

固定金利のメリットは何よりもリスクがない

固定金利のデメリットは、金利が変動金利よりも高いこと。※ちなみにここでいう固定は長期間固定(35年固定など)のことをいいます。

変動金利の安いタイプと比べると1%近く差があるものもあります。

例えば変動金利0.5%で、35年間、3000万円を借りると月々の支払いは、77,876円

一方、固定金利1.5%で、35年間、3000万円を借りると月々の支払いは、91,885円

その差は約14,000円。たしかに考えてしまいます。

仮に、金利が4%まで10年後に上昇していたらどうでしょうか。

固定金利は変わらず、91,885円。一方で変動金利は、117,554円まで跳ね上がります。

※実際は5年ルールや1.25倍にルールによって、ここまで一気に返済額が増えるわけではなく、どんどん元本の減りが遅くなります。

変動金利を選ぶということはリスクをとること

何があっても金利が変わらない固定金利は、高い金利を払う分、安心を買っている面もあります。

逆に変動金利は、リスクを取る分、利息も安く済みますが、金利が上昇したときのリスクを取る覚悟が必要です。

つまり、途中で金利が上昇しても、上昇した分をキッチリ払わなければいけません。

流石にバブルのようになるかと言えば可能性は低いと思いますが、20年や30年という長期間の中で可能性がないわけではありません。

むしろ変動金利はここ9年間くらいは変わっていません。変わっているのは銀行の優遇幅だけです。

マイナス金利でも変動金利は変わりませんでした。なぜなら銀行の収益を考えると今がもう限界なのです。

そう考えるとどちらかといえば、これからは上がることしかありません。

イチかバチかに人生をかけられますか?

もちろんリスクをとって、万が一のことがあってもリカバリーできる収入があったり、手元資金などがあれば大丈夫だと思います。

そういう方は積極的にリスクをとって費用を安く抑えることを狙ってもいいかもしれません。

しかし、余裕資金がなかったり、収入があがっても子供の教育費で相殺されてしまうような方が、リスクをとって万が一悪い方へ転んだ時にどうするのでしょうか?

住宅ローンは余裕資金で運用している株式投資とは全く違います。

どんな状況であっても必ず支払っていかなければなりません。

本当に家計が厳しくなったときに、金利上昇に耐えられる自身はありますか?

得することを考えるのも大事だとは思いますが、住宅ローンのような生活に影響が大きい借り入れは、損した時(金利が上昇)のことをしっかり考えて判断する必要があるのではないかと思います。

あなたはそれでも変動金利を選びますか?

宮田明典

P.S

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多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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