物件選び

タワーマンションのメリット・デメリット

2020年9月18日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

東京を中心に建造されてきたタワーマンションですが、昨今は名古屋市でも増えてきています。

ただタワーマンション自体が比較的最近の建物で、歴史も浅く、他のマンションとは一線を画します。

ランドマーク的な存在として人気のあるタワーマンションですが、ここではそんなタワーマンションのメリット・デメリットについて考えてみます。

この記事は動画でもご覧になれます。
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タワーマンションのメリット

まずタワーマンションのメリットを上げていきます。

高層階は眺望がいい

タワーマンションも高層階になるほど、周辺に建物がなくなっていくので、眺望の良さが売りです。特に夜景なんかはキレイですね。高層階だと周りから見られる心配もないので、夜でもカーテンを開けていても気にならないそうです。

ランドマーク的な存在の物件が多い

タワーマンションがそこまで多く建っていないエリアにとっては、タワーマンションはそのエリアのランドマーク的な存在になりやすいです。ランドマーク的な物件は比較的流動性がよく、資産性も保たれる傾向にあります。

戸数が多く、共用施設が充実していることが多い

戸数が多いため、スケールメリットを活かして、ゲストルームやラウンジ、プールにフィットネスルームなど、普通のマンションではなかなか考えられないような共用施設が充実していることが多くあります。

セキュリティが充実している

コンシェルジュや夜間でも警備員が在中していたりするなど、セキュリティ面で優れています。建物自体が明かるく、その周辺も比較的明るい雰囲気のところが多くあります。

ステータス

人によっては感じるのではないでしょうか。タワーマンションに住んでいるという優越感。人それぞれですが、ステータスを求めている人も一定数はいます。

高層階は虫が出にくい

タワーマンションに限らずですが、マンションの高層階に行けばいくほど、虫は出にくくなります。私もマンション住まいで8階ですが、ほとんど虫はいません。たまに夏に蚊が少しいますが、一戸建てに住んでいた時と比べたら、全然違います。

タワーマンションのデメリット

物事には良いことばかりでなく、悪い側面も存在します。ここからはタワーマンションのデメリットについて説明します。

エレベーター渋滞が発生する

かなりの人数が住んでいるので、朝の通勤時間帯はエレベーター渋滞が発生します。駅までの歩いてすぐでも、そもそもマンションを出るのに時間がかかる、なんてこともありえます。

災害に弱い

先日の台風による大雨で、武蔵小杉にあるタワーマンションの地下にある電源設備が故障してしまい、あらためて災害時のリスクが取り沙汰されました。

実際40階に住んでいる人が、1週間も電気が消えたらどうしますか?トイレも使えないので、トイレのたびに40階を昇り降りしなければいけません。

実際に住人の多くが近くのホテルで宿泊していたそうです。

地震の時、揺れる

制振・免震機能がないタワーマンションは地震の時に揺れます。強風でも揺れます。高層階であればあるほど揺れます。ちなみに免震住宅は、地盤の緩いエリアでは効果が半減するということを聞いたことがあります。

外部所有の方が多い

実際に購入した人が住むわけではなく、投資用として所有している方も多くいます。そういった場合、組合の議決がなかなかまとまらなかったりすることがあります。

風邪が強く、洗濯物を干しにくい

地上ではほとんど風が吹いていないと感じるときでも、上空ではものすごい風が吹いているなんてことは多々あります。高層階だと選択物が飛ばされてしまいそうになるほど風が強いことも多いそうです。

修繕費用が高い・期間が長い

大規模改修工事の時に、普通のマンションと比べ、途方もなく高い費用と時間がかかります。まず足場をかけることができないので、基本屋上からつり下がりながらの作業にもなりますし、風が吹くと安全上の理由からすぐに中止になります。

タワーマンションの大規模改修工事で有名な事例が、埼玉県川口市にある「エルザタワー55」です。その名の通り55階建てのタワーマンションで、17年目にあたる2015年3月に工事が始まりました。

かかった費用と時間は、なんと12億円と2年! 工事開始までも紆余曲折があったみたいです。

引っ越しが不便・家具が入らない

引っ越しの時に、玄関やエレベーターから荷物が入らないときはベランダから吊り上げたりすることもありますが、タワーマンションではそうはいきません。エレベーターに入らなければ基本的にはアウトです。

夏が暑い

太陽に近く、周りに日を遮るものがない高層階や南向き・西向きの部屋はサウナのような暑さになるそうです。冬は暖かいかもしれないですけどね。

インターネットが遅い

普通のマンションでも、夜間や土日などは、家にいる人が多く、インターネット回線が渋滞し、遅くなります。タワーマンションのような大人数だと、その分渋滞も多くなるので、インターネットは基本遅くなりそうです。

もしかしてデメリットの方が多い?

タワーマンション自体、歴史が浅く、今後どうなっていくか予想がつかない物件です。大規模修繕工事の難易度や、劣化のしやすさ。

外部所有が多いことによる議決の取りまとめの困難さ。そもそも20年、30年と経ったときにどれくらいの修繕費用が必要になるのか分からない恐怖。

名古屋市はまだ数がそこまで多くないからいいものの、東京の湾岸エリアとか将来ゴーストタウン化しそうな気がします。

どうしても、タワーマンションに住んでみたいという方は、短期所有前提で購入してみるか、割り切って賃貸で住んでみて、そのメリットデメリットを体感してみるのもいいかもしれないですね。

ちなみにですが、プロの不動産会社の人間であまりタワーマンションを買ったという人を聞いたことがありません。

あなたはタワーマンションにどんな印象をもっていますか?

宮田明典

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