オフィスのデスクより、
人の生活に欠かせない「衣食住」。
不動産はこの「住」の部分で、人生を大きく左右する部分でもあります。
どんな家に住むか、どこに住むかにもよりますが、資産としての側面もあります。
これからの不動産市場はどうなるか
まず日本はこれから人口が減っていきます。
世帯数も2019年をピークにその後減少に転じるとされています。
言うまでもないですが、不動産の価格は「需要」と「供給」のバランスによって成り立ちます。
つまり人口や世帯が減少するということは「需要」が減るということです。
そして今でも空家は全国で800万戸といわれており、新築住宅の供給も一時よりは減ったとしてもまだまだたくさん作られています。
すでに「需要」と「供給」のバランスが崩れていく中で、すべての不動産が一律に価格を下げていくのではなく、今後は「価格が維持・上昇」する物件と「価値が下がる、無価値」な物件との2極化していくと予想されます。
自治体の施策に注意が必要
あなたは「居住誘導地域」という言葉をご存知でしょうか。
一時期「消滅可能性都市」が話題になりましたが、本格化する人口減を見越して自治体は「人口密度を保つ地域/地価の維持・上昇を目指す地域」と「そうでない地域」を線引きするようになります。
つまり「居住誘導地域」は、「人口密度の維持を宣言する地域となります。
これは自治体が居住者を誘導したいと考えている地域として見ることができます。
この「居住誘導地域」から外れた地域はインフラの整備も後回しになったり、金融機関の融資も付きにくくなるなどの不利益も考えられます。
不動産が「負」動産にならないように
不動産の資産価値はライフプラン上、とても大きな役割を果たします。
資産とは「適切な価格」と「流動性」をいいます。
たとえば「居住誘導地域」内の物件であれば、資産となるかもしれませんが、それ以外の地域では「負」動産となる可能性が高いです。
名古屋市でも線引き自体はされていませんが、重点地域や誘導地域は定めています。
名古屋市に限らずこういった情報は市のホームページなどで確認することも出来るので、事前に必ずチェックしておくようにしましょう。
あなたも、これから住宅を購入する際は資産としてどうなのか、という視点を持つようにしたいですね。
宮田明典