自宅の書斎より、
「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざをご存知でしょうか?
欲張って、二匹のウサギを追うものは、結局一匹のウサギも手に入れることができないよという、戒めを込めたことわざです。
つい先日、家内が久しぶりにあった友人と食事にいったそうです。
家内の友人なので、もう歳は30代後半に差し掛かるころです。
その友人はまだ結婚をしていないそうで、昔から理想が高く、なかなか出会いに恵まれません。
本人曰く、理想を落とすことは出来ないそうで、その話を聞いた家内も私も「ずっと結婚できなさそうだね」という感想を持ちました。
なんでこんな話をしたかというと、家を購入するということも男女の関係に似ていると感じるからです。
家探しと結婚は似ている⁉
これは僕の勝手な持論なのですが、家探しと結婚ってどこか似ていると思っています。
どんなところが似ているかというと、自分にとっての100%の人って、なかなかいないように感じます。
時間が経つと、良くないとこも見えてきます。
そして結婚となると、もしかしたらもっといい人がいるのではないかと、勝手に考えたりします。
そこで、完ぺきな人ではなくても、自分にとって大事なところは押さえているし、価値観も合うし、だから一緒になろうと考えるのが結婚なのかなと思います。
家探しもそうで、自分にとって100%の物件なんてそうそう出会えるものではありません。
予算に制限がある場合などは余計にです。
しかし、100%の物件がないのは分かっていても妥協できない、するつもりがない人というのは、ずっと無い物件を探し続けていて、何年たっても物件を購入で来ていません。
なんとなく家探しと結婚って似ているような気がしませんか?
家を購入することや結婚をすることがゴールではない
よくお客様の中でもいらっしゃいますが、理想の住宅を購入することがゴールになっている人がいます。
ただ忘れてならないのは、あくまで住宅購入は暮らしを豊かにするためのものであって、買ってからが本当のスタートです。
結婚だってそうです。
結婚してからの生活の方がずっと長いわけで、そう考えると容姿よりももっと大事なことがあったりします。
家や結婚相手に完ぺきを望み過ぎると、こういった視点が欠落してしまうような気がします。
自分や家族の優先順位を決めておきましょう
大事な割に、あまり準備されていないことのひとつに、優先順位があります。
優先順位というのは、自分や家族にとって譲ることができない条件のことです。
あまり多すぎるのは問題ですが、何も考えずに物件を探し始めたところで、何を基準に物件を決めたらいいか分からず、「これがこうでないからダメ」ということを繰り返すと、最終的に条件だけが多くなって「無い物件」を探すことになっている方もお見かけします。
住宅を購入するのであれば、住宅ローンの完済年齢や、今払っている賃料の総額を考えれば、あまり引き延ばしても意味がないように感じます。
それよりも、優先順位を決めて、予算を間違えずに資産となる家を購入していった方が、暮らしは豊かになるのではないかと考えています。
家を購入するということは、理性だけでなく感情面も絡んでくるので、買い物としても難しいものになるとは思いますが、ぜひ家を買うことの目的を見失わず、暮らしを豊かなものにしていっていただければと思います。
宮田