オフィスのデスクより、
早いものでもう10月です。今年も残すところ3ヵ月を切りました。早いですね。年が明けたのがついこの間の出来事のようです。
10月の第3日曜日といえば、不動産業界では有名な日で、毎年恒例の宅地建物取引士の試験がある日です。うちの会社からは今年は3名がチャレンジします。何人受かるのでしょうか?
宅地建物取引主任者という資格名から今の宅地建物取引士に変わったのは2015年4月1日からのこと。この変更は「主任者」から「士」への資格自体の格上げです。政府も中古市場の拡大を目するなかで、宅地建物取引士が担う責任が大きくなると考えてのことでしょう。
それにともない資格試験の難易度も少し上がったようです。これまで4択だったのですが、正解の数をかぞえさせる問題が多く出るようになったようで、きちんと記憶しておかないと合格できないそうです。この傾向は今後も強くなっていきそうです。
日本では宅地建物取引業を営むのであれば、5人に1人は宅地建物取引士が必要であり、ずいぶん前から議論はされていますが、3人に1人への変更案なども話として出ているようで、これから資格者の価値も上がりそうです。
よく、学生さんや若い方とお話するときがあるのですが、よくどんな資格が有利ですか?と聞かれた時は、とりあえず宅地建物取引士をあげるようにしています。持ってるだけで重宝される資格ってなかなかありません。
しかし、5人に1人いれば不動産業が営めるということは、資格を持たない人でも営業が出来てしまうということなんです。これは日本だけの話で、アメリカなどではそもそも資格がないと不動産営業をすることすら出来ません。
こんなことを言うと語弊があるかもしれませんが、日本の不動産業者はまじめでない人も多く、資格を軽視する風潮も少なからずあります。実際に、僕が過去にいた不動産会社は、上席の人たちはかなりの確率で宅地建物取引士を持っていませんでした。
やろうと思えば出来るはずなのですが、勉強すらしてません。こういう人たちが少なからず存在するので、合格率は公表されているものよりも実際はもう少し高いと思います。
確かに持っていれば知識はあるのかもしれませんが、経験がなければ使いこなすことは出来ません。しかし経験があっても知識が間違っていたり、周辺知識が乏しかったりするかもしれません。だから僕はどちらも揃っていない人は半人前だと思っております。
星の数ほどいる不動産営業マンですが、最低限この宅地建物取引士を保有しているかというのは、担当者えらびの一つの基準にはしたいところです。
あなたも営業マンと挨拶するときは、出来るだけ名刺の資格欄を見るようにするといいかもしれません。
宮田明典
P.S
宅地建物取引士は不動産営業マンとしては必須の資格ですが、さらにファイナンシャルプランナーとかお金関係の資格をさらに取っている人なんかは、真面目に不動産業に向き合っている人が多いです。あくまで目安にすぎませんが、参考にはなるかと思います。