オフィスのデスクより、
「いつが買い時でしょうか?」
お客様とお話をしていて、最近聞かれることが増えた質問。ここのところ住宅の値段が上がっていて、特に首都圏では価格が上がり過ぎて、一般の人がなかなか購入できない限界価格に近付いています。
実際に、これまでブランドエリアといわれたような世田谷区や東急電鉄沿線の駅近新築マンションでも売れ残りが出てきているらしいです。しかもまだまだこれから、たくさんの新築マンションが出てくる予定なので、そろそろピークアウトになってくるのも時間の問題なのかも、というところまで来ています。
このほど、㈱東京カンテイがマンションの年収倍率を発表しました。年収倍率とは、各都道府県で販売された新築・中古(築10年)マンションの70㎡換算価格を平均年収で除し、マンション価格が年収の何倍に相当するかを算出したもの。年収倍率が低いほど買いやすく、反対に数値が高いほど買いにくいことを示しています。
この年収倍率が6年連続で前年度を上回っているらしいです。つまり年収の伸びよりも多く、マンション価格が伸びています。東京では年収倍率が1都3県すべてで10倍を超えました。これはバブル以来の数値らしいです。
愛知県の年収倍率は?
ちなみに我が愛知県は、新築マンションで年収倍率は年収が472万円に対して、年収倍率は7.40倍という水準。前同期は6.74倍だったので、結構な伸び率です。
ところで、中古マンションはどうでしょう。今年度の愛知県の年収倍率は4.59倍。しかし前年同期の年収倍率は4.63倍。なんと首都圏、中部圏、近畿圏、すべての圏内のなかで唯一下がっているのです。
単純に中古マンションの価格が落ち着いてきているというのも、もちろんあると思いますが、愛知県の場合はトヨタの業績が好調で、年収が上振れしたということも多少は要因として影響しているのかもしれません。
東京は需要に対して供給のほうが大きくなり過ぎて、値段も投資マネーが流入した分、実需とバランスが取れておりず、上がり過ぎてしまっている気がします。
オリンピックが始まる前の2018年ころまでは、価格は崩れないだろうというのが2、3年前までの大方の不動産業者の予想でしたが、もしかしたら前倒しになりそうですね。
しかし、名古屋ならびに愛知県に関してはそれほど多くの投資マネーは流れておらず、需要と供給のバランスはそこまで崩れていません。
たしかに場所や物件によっては随分強気だな、と感じることもあるにはありますが、それを見極めていけば極めて健全なマーケットですよ。というのが冒頭の質問への回答で、お客様にもそうやって答えています。
必要以上に情報に振り回されないために
できるだけ安く買いたいという気持ちは、裏を返せば、買った後に資産価値が落ちたらどうしようという心配な気持ちがあるかもしれません。
たしかに物件の購入にあたって、資産価値は大きな要因です。しかし、家を購入することは投資ではありません。市況についてはある程度理解しておきながら、自分のライフプランに沿った買い物が出来るようにしたいですね。