自宅の書斎より、
中古マンションを購入する時には、立地や管理だけでなく、他にも気を付けるべきポイントがあります。
それがマンションの給排水管です。
地味ではあるものの、比較的重要度は高いポイントです。
この記事ではどんなことに気を付ければいいのかを解説します。
この記事は動画でもご覧になれます。
⇒ 動画で見る(Youtubeにジャンプします)
建てられた年代によって変わる給排水管
給排水管にはいくつか種類があり、建てられた年代によって給排水管の種類が変わります。
昭和30年~40年のマンションでよく使われていたのが、水道用亜鉛メッキ鋼管と呼ばれるものです。
これは内部の赤さびが出やすく、15~20年で交換が必要になります。
現在は1997年のJIS改正により使用が禁止されています。
現在ある中古マンションで一番多いのは、水道用硬質塩ビライニング鋼管と呼ばれるものです。
赤さびが出ることもないのですが、継ぎ目部分に腐食が出ることがあり、20年~30年くらいで交換が必要になります。
比較的最近のマンションであれば共有部にはステンレス鋼管が使われています。
常温の仕様であれば100年持つと言われているくらいの素材です。
その他化学素材など色んな給排水管が登場しています。
専有部分と共有部分で分けて考える
一言にマンションの給排水管といっても、大きく分けて共用部と専有部で分けて考えます。
共用部はマンションの所有者が積み立てている修繕積立金を使ってメンテナンスをしていきます。
そして部屋の内部にあたる専有部分では、その部屋の所有者がメンテナンスをする必要があります。
ですから、それぞれを分けて考える必要があります。
専有部分での注意点
専有部分では、これまでの修繕歴などを確認するようにしましょう。
修繕歴があって、給排水管の交換やメンテナンスを行っている場合は内容を確認しましょう。
修繕歴がない場合は、マンションの竣工図面を確認しましょう。
竣工図面は管理会社か管理組合のどちらかにあるはずです。
もし変えていない場合は、リフォーム時に一緒に交換した方がいいと思います。
リフォーム・リノベーション済みマンションについては、給排水管の交換やメンテナンスをしているのを尋ねてください。
共有部分での注意点
共有部分は材質はもちろんなのですが、メンテナンス履歴や長期修繕にしっかり組み込まれているかを確認するようにしましょう。
古いマンションであっても、外配管でさびにくい配管に交換されていることもあります。
共用部の給排水管のメンテナンスは結構お金がかかる部分なので注意深くチェックしましょう。
不動産会社の担当者を頼りましょう
ここまで注意点をお伝えしましたが、一般の消費者が竣工図面を見ようとしても、見せてもらえないと思います。
では誰が見るのか?それは不動産業者の担当者です。
むしろ不動産会社でないと調査を受け付けてくれない管理会社、管理組合がほとんどなので、担当者がどれだけ頼りになるかがポイントです。
後悔しないためにも、不動産会社の担当者はしっかり選んでおくべきだと思いませんか?
宮田明典