時事・知識・マインド

新築が多く建つエリアの資産価値

2020年8月10日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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自宅の書斎より

先日お客様と話していた中で、他の不動産仲介業者で見た物件で「ここは周りに新築も多いエリアなので、将来的にも高く売れるだろう」という説明をされたとのことでした。

これを聞いて、あなたはどう思いますか? たぶん普段から不動産のことを考えているようなプロやセミプロで無い限り、不動産仲介業者にそうやって言われればそうなのかな、と思ってしまうかもしれません。

そこで今日は新築が多く建つエリアの資産価値(リセールバリュー)について考えてみたいと思います。

この記事は動画でもご覧になれます。
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新築が多く建つエリアは資産価値的には「マイナス」

新築が多く建つエリアは、現時点では建てれれば売れるという不動産会社の思惑が成り立つことになるので、確かに一理あります。

しかし長期的な視点で考えると、新築が多く建つエリアというのは資産価値的にいえば「マイナス」です。

これは理由を考えれば分かりやすいのですが、新築が多く建つエリアというのは将来的には中古物件が増えるエリアと置き換えることが出来ます。

つまり、将来売却しようと思った時に、ライバルとなる物件が増えるということです。

そうなるとよほど競争力がその物件に無ければ、まずその競争には負けてしまうでしょう。

物件がそのエリアに増えてしまうということは、よほど求心力のある人気エリアで無い限りは、価格には下落圧力がかかります。

こういったエリアで物件を選ぶ時は、特に駅からの距離など、物件そのものの競争力を加味して物件選びをすることが大切です。

逆に新築があまり建たないエリアは競争が今以上に増えにくいため、資産価値が保たれる傾向にあります。特に人気エリアで新築が出にくいエリアというのは資産価値的に一番良いと考えられます。

ちなみに、このお客さんが検討した物件は、駅も離れていてエレベーター無し物件の4階という、競争力としてはかなり弱い物件です。本当にいいタイミングで相談を受けることが出来て良かったというのが本音です。

適当なことを言う不動産仲介業者の心理

今回のテーマとは少し話が脱線してしまうかもしれませんが、なぜこんないい加減なことを不動産仲介業者は言うのか? 考えられる理由は以下のようなものが挙げられます。

  1. 売主から直接物件を預かっている元付業者
  2. とにかく早く成約させたいと考えている(自分の成績優先)
  3. そもそも不動産の知識や経験に乏しい

今回のその相談を受けた物件は、どれにも当てはまりそうでした。

売主から直接売物件を預かった業者は、基本的にその物件を売ることが仕事です。その大前提がある以上、どうしても言わなくてもいいリスクについては、言わなくなりがちです。(今回のような適当なのは論外です)

資産価値の見極めは、信頼の出来るエージェントを

私も不動産仲介業者で、他の同業者も商売でやっている以上、うちの会社以外から購入することもあるでしょうし、それはそれで仕方のないことだとは思っています。

しかし、色々と聞いていてあまりに適当なことを言っていたり、ありもしないようなことを言ってイタズラに不安にさせて他社との取引を妨害するようなことなどを最近散見していて、同じプロとして非常に残念に感じています。

このブログは少しでもそのようなことがなくなるようにと思って情報発信をしています。ぜひあなたも、このブログを良く読んでいただいて、自分の中で正しい判断が出来るようになってくださいね。

宮田明典

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ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
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多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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