先週、案内で3棟ほど中古マンションを見て回りました。
3棟のうち、2棟は修繕積立金や長期修繕計画に係る質問をいただいていて、お応えする機会がありました。
そこで今回は修繕積立金について、高い安いの判断や、何をもって適正とするか、僕なりの判断の仕方をお伝えします。
修繕積立金は安ければ良いわけではない
マンションを購入すると住宅ローン以外に「管理費」と「修繕積立金」という毎月の支払いが発生します。
一見すると「管理費」「修繕積立金」が低いマンションが魅力的に見えてしまうこともあります。
しかし「修繕積立金」は安ければ良いというものではありません。
十分な修繕積立金がないと、マンションの性能を維持・保全するための大規模修繕工事を行う際に資金不足になってしまいます。
実際、修繕積立金が不足して予定通りの修繕ができないケースが増えていて、管理組合向けの大規模修繕用融資の件数も増えているそうです。
目安の一つに国交省のガイドライン
僕が「修繕積立金」の適性かどうかを見る時の基準の一つに国交省のガイドラインを活用します。
国交省は平成23年4月に「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を発表しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000061.html
この中では、修繕積立金の平均値が載っています。
平均値は建物の階数であったり、延床面積であったり、機械式駐車場の有無などの条件によって変わります。
これを見ながら、対象物件の修繕積立金が平均値より高いのか安いのかを見ていきます。
ズレから詳細を調べていく
ある程度のズレが分かれば、そのズレが適正なものなのかどうかを詳しく見ていきます。
平均より安ければ長期の修繕計画に無理がないか。
平均より高ければ、どこにそれだけの費用がかかるのか。
これまでの履歴や、計画と現状を突き合わせながら確認していきます。
その上でお客様に僕なりの所見を伝えるようにしています。
ポイントやコツはいりますが、おおよそこの方法である程度の判断は出来ます。
適正かどうかを簡単に判断
問題は、この方法はプロならともかく、普段馴染のない一般の消費者には少しハードルが高い作業ということです。
だからといって気になる物件を、一件一件不動産業者に確認してもらうのも気が引けます。
そこで活用できるのが、セルフインスペクションWebアプリ「Selfin」です。
https://self-in.com/nagoya-higashi02
「Selfin」では、国交省のガイドラインにある数値がプログラムされており、その物件の修繕積立金や管理費が平均と比べて安いのか高いのかを判断してくれます。
適性かどうかを詳しく調べるには最終的にプロの力が必要にはなりますが、気を付けるべきポイントが分かるので便利です。
あなたの物件探しのおともにご活用ください。
宮田明典
P.S
「Selfin」は、SUUMOやHOMES、AtHOMEといった大手ポータルサイトで使えるので、是非活用してみて下さい。
自宅で簡単にチェックできるWebツール「Selfin」の詳細は以下のリンクを参照してください。