オフィスのデスクより、
住宅購入をこれから考えていく上で、ぜひとも知っておきたいポイントがあります。それは消費税増税についてです。
2019年10月に消費税の増税は決定しており、一度増税が見送られていることから、今回の増税実施はリーマンショックのようなよほどのことが無い限り実行されるというのが大方の見方です。
そこで2014年4月から8%に消費税が増税された時のことを振り返りつつ、消費税増税がもたらす不動産市場への影響について考えてみたいと思います。
これから住宅の購入を検討している方で、特に時期についてお考えの方はぜひ参考にしてください。
消費税がかかるのは売主が不動産業者の物件のみ
まず前提として、不動産市場には消費税がかかる物件とかからない物件が存在します。
消費税のかかる物件というのは、売主が不動産仲介業者となっている物件、つまり「新築」や中古住宅の中でも「リフォーム済み物件」などは消費税がかかっていますので、その影響を受けると言われています。
逆に中古住宅で売主が個人になる物件については消費税はかかりません。なので比較的中古住宅ではそこまで大きな影響を受けないとされています。
しかし、実際のところはどうなのでしょうか? 実際に2014年に増税された時の状況を思い返してみたいと思います。
駆け込み需要がもたらす価格上昇
実は前回の増税時に一番感じたのが、駆け込みによる価格上昇です。
まず新築業者は、駆け込み需要に合わせてたくさん売れるように大量に物件を仕込みます。そして家を建てるには建築業者の協力が必要不可欠になりますが、前回の時は建築物件が非常に多くなり、建築業者が不足がちになって価格が一気に上昇しました。
新築だけでなくその時はリフォーム代金なども上昇しました。また業者の手配もつきにくくなり、工期も通常よりもかなり遅れがちになっていました。
これらの要因から、物件価格が上昇し、結局増税後よりも下手したら高いんじゃ?なんて思うような状況になりました。
価格が上昇するのは新築だけじゃない?
そこで考えたいのが、中古住宅マーケットに対する影響です。中古住宅は基本消費税増税の影響は受けないと思われがちですが、間接的に影響を受けるのです。
マーケットの価格形成には色んな要素が絡み合うので、すべてが当てはまるわけでは無いのですが、中古住宅の価格形成の要因のひとつに新築価格の動向が含まれます。
中古住宅は新築と比べて相対的に安く見える価格であることで、価格的なメリットをもたらしてくれます。その特性が関係してくるのですが、新築相場が上昇することで、中古住宅も相対的な値上りをします。
要は新築があれだけの値段なんだから、中古でもこれくらいで行けるだろうという、売主サイドの思惑が働くのです。実際新築マンションの価格が上がり過ぎた東京都心では、このような理由から中古相場が大きく値を上げました。
色んな方の相談に乗る中で、たまに2,3年以内というように考えている方もいますが、一番影響を受ける時期にあたります。購入する時期が影響する事項は色々ありますが、参考にしていただければと思います。
宮田明典
P.S
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