オフィスのデスクより、
中古マンションや中古戸建てを内覧するときに、人がまだ住んでいる「居住中」となっている物件があったとします。
内覧の時には、人が住んでいる状態で見ることになるので、少し気を遣うこともあります。
なかなか友人でもない他人の生活空間に入るって、あまりない機会です。しかし、居住中の物件だからこそのメリットがあるとも考えられます。
そこで今回は居住中の物件を見るときのポイントについてお話していきたいと思います。
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色々聞くことが出来る
一番大きなメリットは売主に色々直接話を聞くことが出来る、これに尽きます。
むしろこれしか思いつきませんが、それを差し引いても大きなメリットがあると思います。
いくら仲介業者がしっかりしていたって、そこに住んでいる人ほどの情報量はありません。
例えば、近隣にどんな人が住んでいるか。
周辺でトラブルの形跡がないのかも教えてくれたりします。
それに実際に住んでみて住みやすかったか、そうでないところなど聞けば大体の方は教えてくれます。
このあたりの話は業者もそこまで深く知っていることは少なく、売主さんしかもっていない情報です。
トラブル等あれあ告知をしなければいけませんが、トラブルまでいかなくても、周辺にどんな人や家族が住んでいるかを知っておくことはとても重要です。
実際居住中の物件を内覧する機会があれば、遠慮することなく気になることはどんどん聞いてしまいましょう。
ただし価格や条件に関することは、業者同士でおこなうので、そのあたりの話は控えた方が良いです。
生活している雰囲気が見ることができる
空き室の物件はゆっくり見ることができるというメリットがありますが、家具とかはおいていないため、住んでからのイメージがわきにくいことがあります。
たとえばキッチンの冷蔵庫やリビングのソファーを見て、実際家具が入った時の広さを確認することが出来ます。
スッキリとしていればいいのですが、モノがごちゃごちゃしていれば収納が足りていないのかもしれません。
収納についても売主さんに聞くだけでなく、お願いをして中も見せてもらうようにしましょう。
価格交渉がしやすくなることも
これはすべてのケースで当てはまるわけではないですが、売主さんと購入希望者がお互いに顔を合わせて会話をするのと、全く合わないでいるのとでは交渉の時に微妙な違いが出るときがあります。
例えば、売主さんが購入者の方を見て、こんな方たちに住んでもらいたいなと思ってもらえたら、交渉がうまくいくこともあります。
やはり売主さんも人であって、物件には愛着もありますし、最後は情に訴えてもうひと押しの交渉が成功する場合もあります。
ですから、居住中の物件の時は気づかいはもちろんのこと、質問をするだけでなく自分たちの状況とかも色々話すようにしてみましょう。
相手にも自分たちのことを知ってもらうのです。そうすると人は好意的な印象をもってくれることの方が多いです。
他人ではあるものの少し知っていて好印象だった方が、「どうしても欲しいけど予算の関係で」と交渉してくるのと、まったく知らない人が同じ金額を交渉してくるのと、売主さんとしても全然感情的に変わってくるというのは何となくご理解いただけるのではないでしょうか。
気を遣いがちな居住中物件の内覧ですが、その特徴をうまく利用することができるということも、覚えておくといいかもしれませんね。
宮田明典