オフィスのデスクより、
土曜日のNHKニュースで、「金融緩和の副作用軽減 日銀が議論へ」という話題がありました。
そもそも日銀は2019年度に物価上昇率を2%にすることを目標に、これまで5年以上大規模な金融緩和を続けてきました。そして物価上昇率を目標の2%に持っていくことが出来たら徐々に金融緩和を解いていく予定でした。
しかし、実際の伸び率は0.8%にとどまるそうで、目標とは大きく溝があります。その上で今年度は1.3%、来年度は1.8としている物価上昇率を引き下げる見込みのようで、2%という目標達成への道筋が一段と不透明になりそうです。
なぜこのような話をするかというと、日銀の政策は住宅ローンの金利にも大きく影響してくるからです。日銀の政策と住宅ローンの金利の関係については以前にも記事にしていますので、そちらも合わせて参考にしてみてください。
このニュースで気になった一言があって、それは「長期化する金融緩和の副作用を軽減するための方策の一つとして、現在0%程度としている長期金利の誘導目標について、一定程度の金利上昇を容認する姿勢を示すことなどが検討されている」というものです。
今は世界的に金利は上昇しているのですが、日本だけは量的緩和を続けていて、長期金利が上がってしまわないように日銀が「買いオペ」を行い金利を0%程度になるように「意図的に」操作しているのです。
住宅ローンの固定金利商品は、この長期金利に連動しているため、住宅ローンは緩やかに上昇はしているものの、そこまで上昇することもなく、住宅を購入する方にとっては大きなメリットを享受できていたのです。
そこで、今回のニュースでは「長期金利が上昇することを容認する」とあるので、市場原理にある程度任せるということになります。そうすると今は世界的な情勢を見ても金利は上がりやすい情勢にあるので、もしかしたら今後住宅ローンの金利が上がってしまうかもしれないということになるのです。
というか、このニュースだけでも少し上がってしまいそうな気すらします。
まだまだ決定ではなく、あくまで「検討」段階ではあるので、動向を見守っていきたいと思います。あなたも住宅ローンを利用するのであれば、金利動向は見ておくようにしておいてくださいね。
宮田明典
P.S
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