オフィスのデスクより、
住宅を購入するということは、引っ越すこと。つまり住民票を移すことになります。
これまで賃貸で引っ越しされた経験がある方ならば分かると思いますが、住民票は引っ越した後に移動させに行くことがほとんどですが、売買における住民票の移動のタイミングは少し勝手が違います。
今回はそんな住民票にまつわる小ネタや移動のタイミングについてご説明します。
住民票の小ネタ
市役所などで取得できる住民票ですが、正式な名称は「住民票の写し」といいます。市役所には「住基台帳」と呼ばれるものに情報を蓄積しており、取得できるのはこの「写し」になることからそう呼ばれています。
そしてこれをコピーしたものを「住民票の写しのコピー」といいます。ややこしいですね。そして銀行とのやり取りの中で、「住民票の写し」の提出を求められますが、この時は市役所で取得した「原本」になります。コピーでないので間違えないように注意しましょう。
また間違えやすいのが、表記する内容です。銀行に提出する住民票は、新居に住む家族全員分のものである必要があります。世帯主のみではダメですので注意しましょう。
その他、最近ではマイナンバーを記載することが出来るようになりましたが、法律によりマイナンバーが記載されているものは受け取ってもらえないことがあります。マイナンバーの記載は無しで取得するようにしましょう。
住民票の移動のタイミング
そして冒頭の話の続きになりますが、住民票を移すタイミングは、賃貸と売買で変わってくるので注意が必要です。賃貸は引っ越した後で移動させますが、売買の時は住宅ローンの本審査が承認になった後、銀行と最後に契約する前までに住民票の移動が必要になります。
なぜかというと銀行が必ず提出を求めてきます。住宅ローンの目的は住むために住宅を購入するための資金なので、銀行は住民票の移動をもってその確認を行います。
しかし、役所にそのまま言うと、「引っ越してから来てください」と言われてしまいます。なので、その時は「引っ越したので住民票を移して下さい」と言ってもらうように案内をしております。
役所の人たちも住宅を購入しているので、実は分かっているのですが、一応ルールなのでマニュアル通りに応えなければいけません。とても変なルールですが、そうするしかないのです。
あと学校に通っているお子さまがいらっしゃる家庭だと、学校に影響がないか心配される方もいますが、これは大丈夫です。学校と住民票が連動しているわけでは無いので、個別で学校と相談して転校の時期などについてお話いただければ大丈夫です。
住民票の移動が後でもいいケース
住民票の移動なくても大丈夫なケースとしては、現金で購入するときです。この場合、特に先に移しておく必要はありません。
ただし、登記の申請をする時は住民票の住所を使って申請するので、後から謄本の住所を直すことが必要になります。必要に迫られるのは、祖の住宅を売る時や、住宅を担保にお金を借りる場合、相続が発生した時などです。
費用にすれば大した金額ではないものの、特に住民票を後から移すことにこだわりがなければ、現金の時でも先に住民票を移しておいた方がいいかもしれません。
また先日農協の住宅ローンを使うお客様の仲介をしたのですが、農協では住民票の移動は必須ではないそうです。銀行であって銀行でないような機関ではあるので、少し特殊なケースかと思います。
何にせよ、住民票は普段それほど身近なものではありませんが、住宅を購入する時には色々と接することも増えてくるので、あらかじめ知っておくといいかもしれません。
宮田明典
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