オフィスのデスクより、
以前、東京では中古住宅の流通量が新築住宅の販売量を超えたというニュースが話題になりました。
また他のエリアでも中古住宅の流通量の割合が増えているそうです。
新築が高くなってきているということもありますが、中古住宅市場が以前にも増して見直されてきていると感じます。
中古住宅に家具がセット
またここ最近の傾向でステージングという、アメリカ発祥の売却手法が注目を浴びています。
ステージングとは、住宅を家具を含めたトータルコーディネートでインテリアを魅力的に演出する手法です。
アメリカでは、物件を売るときのホームステージングは当たり前になっています。
日本ではまだまだ普及し始めた段階ですが、中古住宅でもホームステージングされた物件をちょくちょく見かけるようになってきました。
実際何も入っていない空家よりも、家具が入っていることで生活のイメージがしやすいです。
そして家具もセットで販売されている物件も増えてきています。
大手家具企業の参入も
こうしたステージングの機運の高まりにより、中古住宅業界に大手家具企業が参入してきています。
たとえば、親子対決が世間を騒がせたことも記憶に新しい「大塚家具」などが中古の家具業界に参入してきています。
また大塚家具では中古家具のセット販売だけでなく、レンタル事業も視野に入れているそうです。
大塚家具が中古の家具で市場拡大を図る一方、家具大手の「ニトリ」も大手中古住宅再販業者の株式を一部取得し、ニトリの家具をセット販売することを目指しています。
ちなみにニトリの場合は、大塚家具と違い低価格帯の新品の家具だそうです。
見直される中古の家具
これまで、日本は住宅に限らず何でも新築・新品一辺倒で、古くなったものを再利用するという文化があまり育ってきませんでした。
それに対して欧米では住宅に限らず、家具や色んなものに対して古くてもメンテナンスを繰り返すことで価値を見出す文化が育っています。
中古の家具といっても、多少使用感があるものの全然きれいで、僕も見る機会がありますが全然使えます。
むしろ新品だとなかなか手が届かない値段でも中古だと、お求めやすい価格設定になっているのでしょうか。
今のものが溢れている成熟社会の日本で、こういった中古住宅や中古家具の価値が見直されていくことは、良い意味で経済の活性化につながりそうですね。
宮田明典