時事・知識・マインド

購入のタイミングや価格を見極めるのは正しいのか?

2019年1月24日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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名駅のスタバより、

2013年ころから日本の都市圏では不動産価格が上昇してきまた。

データを見てみると、東京や大阪は一服感はあるのですが、まだ名古屋は他の都市から比べると割安感もあるせいか、まだまだ需要も旺盛で、価格も上昇しています。

この上昇局面をずっと見てきていますが、たまに時期や購入価格をやたらと気にする方もいます。正しいか正しくないかは別として、その頃からもまだ上昇しています。

確かに高い買い物のなので、少しでも安く買いたい気持ちは分かります。ただあまり購入時期だけを考えすぎてもいかがなものかなと感じる部分もあります。

購入時期を見極めに抜けている視点

先ほど話したような、購入時期や購入価格にやたらと拘る人にはある視点が抜けている気がします。

購入時期や購入価格というのは、あくまで「入口」の話であって、将来の「出口」の視点が抜けているような気がするのです。

例えば、「将来資産価値はどれくらい残りそうか」とか「今買えば何歳くらいには残債はこれくらいにはなってそうだな」とか、今だけでなく将来も含めた長期的な視点です。

相場は生き物なので、上がったり下がったりするタイミングを見極めるのは、そもそも非常に困難です。

それよりも出口を含めた長期的な視点を持った方が上手くいくような気がします。

株など投資の世界でも、短期売買よりも長期的な投資の方が利益は出しやすいといわれていることも関連性がありそうです。

ローンを払い終われば「資産が残る」は幻想

ただ将来的な資産価値を考えるときは、これからの時代はかなり注意して考えていかなければいけません。

よく住宅販売の現場で、住宅ローンを払い終われば資産が残りますよ、といったセールストークが聞かれます。

実際この考え方は正しい考え方ではありますが、半分正解で半分は間違いです。

これから日本は少子高齢化が進み、空家率も2033年には3割を超すと言われています。

不動産についても格差がより一層進むことが予想される現在において、その不動産は本当に資産になるのでしょうか?

資産価値と利用価値

確かに住宅ローンを支払い終わればその後の支払をする必要はありません。住宅費用を老後も払い続けるリスクも賃貸に比べて圧倒的に優位です。

ただこの場合は「資産価値」というよりも「利用価値」として見た方がしっくりくる気がします。

資産価値はあくまで市場で評価される価値だと考えます。

これからは売りたくても売れない不動産はたくさん出てきますが、そんな不動産は「利用価値」はあるかもしれませんが、「資産価値」は残念ながらあるとは言えません。

実際の現場では無責任にこの「利用価値」まで「資産価値」としてセールストークをしていることに違和感を感じています。

ですから、住宅を購入するときは時期や市場環境などの「入口」を考えることよりも、むしろ「出口」を考える方が資産形成としては有利になると思います。

もちろん、色々なことが気になってしまうのは仕方がありませんが、今後は出口のある不動産の価格は基本的に大きく下がることは可能性としては低いと思います。

あなたもそんな視点を持って住宅を探すようにしてくださいね。

宮田明典

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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
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多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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