オフィスのデスクより、
土地は放っておいても値上がりするという不動産神話説も今となっては遠い昔。
家余り問題や人口減少問題を抱える現代では、不動産も格差が広がっていく局面にいます。
最近、私も営業で昔よりも将来の資産価値を気にする方が増えているように感じます。
そこで資産価値の高い不動産をどうやって見分ければいいのかを考えてみたいと思います。
資産価値の高い物件とは何か?
資産価値の高い物件の条件として、まず流動性があることです。
流動性とは売りたいと思った時に、ちゃんと売れてくれることです。
売りたくても売れないなら、いくら評価額が高くても税金が高いだけの「負動産」です。
流動性が最低限満たされたうえで、その上で欲しがる人が多ければ多いほど高く売却できるため、資産価値が高いといえます。
他にも貸りたいという人が多いエリアも一般的には資産価値が多い言えます。
点ではなく面で考える
「駅近なら資産価値は落ちなさそう」と考える人は多いかと思います。
それでは、なぜ駅近なら資産価値は落ちないのか?あなたはすぐに答えることが出来ますか?
「駅近」というのは点で、「なぜ駅近がいいのか?」はより広い面で物事を捉える考え方です。
実は「なぜ」やその「背景」を考えることに、資産価値の高い不動産を選ぶための考え方のヒントがあります。
現状の把握や今後の予測からヒントを得る
駅近の物件が資産価値の高いとされる理由には色々あると思います。
例えば、高齢化が進むことによって自動車に乗れなくなる世帯が増えるので、交通の便が良い駅近の物件に人気が集まる。
他にも専業主婦世帯よりも共働き世帯が多くなったことによって、駅近の交通の便の良い物件に人気が集まってきている。
こういう考え方が出来るようになると色んな仮説を立てられるようになります。
例えば、市役所のホームページから人口の流入数や流出数を見比べたり、自治体の都市計画のマスタープランを見るなどして、将来の街のイメージを想像することも、資産価値を考える上でヒントになります。
国の制度から資産価値を予測する
他にもエリアだけでなく、物件そのものも国の制度から資産価値を予測することも出来ます。
例えば住宅ローン控除や贈与税の減税の対象になる物件かどうか。
今の制度では、木造なら20年・マンションなどの構造であれば25年を超える物件は、耐震性が確認できる物件でなければ受けることが出来ません。
耐震性を確認するためには検査済証の有無が大きく影響します。
こうした事情を知っていると、まず旧耐震の物件は今後資産価値に影響する可能性があると判断できますし、新耐震基準以降の建物であっても検査済証が無ければ同じく資産価値に影響すると予想することが出来ます。
いかがでしょうか?
具体的にこうすれば良いというものではないのですが、ちょっと視点を変えることによって見えてくることもあるかもしれません。
あなたも点ではなく、より広い視点から判断できるようになれば、より良い買い物が出来るようになるかもしれないですね。
宮田明典