オフィスのデスクより、
先日、SUUMOの担当者と話していた時、初めての問い合わせから物件を購入するまでの期間の平均がおよそ9カ月くらいという話を聞きました。
これは一昔前よりも伸びていて、購入に対してより一層慎重になっているんだろうなと思います。
他にもインターネットが普及して昔より情報収集する期間が長くなったと捉えることが出来ます。
実際に問い合わせるまでの期間を考えると1年くらいかもしれません。
いずれにしろ、住宅を購入するのはそう何度も人生においてあることではないので、慎重になりますよね。
住宅購入の時期が影響する3つのリスク
よく議論されるところですが、住宅を購入するのはいつが最適なのか。
子供を作るなら早ければ早い方がいいというように、実は住宅も早く購入したほうがいいと言われます。
それには以下のような要因があるからと言われています。
①金利や物価のリスク
これは将来、上がるかもしれないし下がるかもしれないので何とも言えません。
現状で言えば都市圏の住宅地は上昇傾向にあり、金利も上昇傾向にあります。
②健康のリスク
住宅ローンを借りる時に、団体信用生命保険に加入しますが、前提条件として健康であることです。
団体信用生命保険は、借りた方に万が一のことがあった時に保険で住宅ローンを清算する制度で、残されたご家族にとって大きなセーフティネットです。
この団体信用生命保険への加入を必須条件にしている金融機関も数多くあります。
時期を先送りしている間に病気になってしまう可能性もありますからね。
③老後のリスク
住宅ローンを同じ年数で組むのであれば、借りるのが遅くなればなるほど退職時の残債額が増えていきます。
これは老後にかかる費用が増えることを意味し、老後の生活にとってリスクになります。
お金を貯めてからの方がいいのか?
よく頭金が貯まるまで待ちます、という方もいます。
諸費用分すらないのは考え物ですが、実は頭金を貯めるのはそこまで効果はありません。
例えば、3年間毎月5万円を貯めたとします。3年間で貯まる金額は180万円。
もともと3000万円の予算で、3000万円の借り入れが2820万円の借入で済みます。
しかし180万円がそのまま得したのではなく、実際に得するのは180万円にかかる金利なのです。
35年で1.5%の金利で借り入れた場合、金利の合計は51.5万円です。
つまり3年かけて180万円ためても得られる金融効果は51.5万円ということになるんですね。
月々1.43万円以上、住居費用がかかっているのであれば、お金を貯めてもトータルで見ると損をしている計算になります。
頭金を貯めた方がいいというのは、どちらかというと金利が高い時で8%もあったバブルの時期のような時です。
金利が8%もあれば、180万円が貯まることで得られる金融効果はなんと357万円です。
しかし今は歴史的な低金利時代。購入を意識したのならなるべく早い段階の方がライフプラン上は有利になると言えそうです。
ただやはり大きな買い物になるので、そこは慎重にいきたい。
そんな思いが、冒頭の平均的な検討期間につながっているのかもしれませんね。
宮田明典