オフィスのデスクより、
僕は自宅から会社に行くときに外堀通りを車で走るのですが、名古屋城あたりの外堀通りが四季を感じさせてくれて好きだったりします。
通勤の時は、なぜかあまり目に入ってこないのですが、休みの日に通ったりすると綺麗な桜だったり、秋の紅葉だったりと、楽しませてもらっています。
この間のGWも木の葉が青々としている様子と太陽の日差しから、夏だなーと感じました。
海だったり森だったり、自然はどこか心を癒してくれる不思議な力があるような気がします。
そんな自然の癒しを住宅に取り入れたのが無垢という材料です。
無垢って何?
無垢材とは山や森で育った自然の木そのものを、使用する形で切り出したものになります。最近住宅系の雑誌などでも良く見かけます。
ちなみに一般的な住宅で使用されているフローリングは合板や集成材といった人工的に木を貼り合わせた素材が使われています。
最近の合板などはプリント技術の発達によって、見た目は本当の木目のように見えますし、傷や水にも強く住宅の主流となっています。
無垢のメリット
合板のフローリングが主流ではあるものの、無垢の良さに惹かれる人たちも一定数います。
一昔前であれば注文住宅くらいでしかあまり聞きませんでしたが、最近のリノベーションブーム以降、中古住宅でも良く使われるようになっています。
無垢のメリットといしては、やはり天然木ならではの香りであったり質感であったり、人工的なフローリングには無い質感が特徴です。
木は呼吸をしますので、調湿作用もありますし、断熱性にも実は優れていて、夏は涼しく冬は暖かいのです。
そして何よりも化学物質を含まないので、体に優しく健康的と言われています。
無垢のデメリット
これだけ聞いていいるといいことだらけのように見えますが、デメリットはどうなのでしょうか。
まず通常のフローリングと比べると高いです。
もちろんモノにもよるのですが、木の幅が合板のフローリングよりも狭いので、貼る手間が増え工賃も高くなります。
他にも天然木ならではのメンテナンスにかかる手間やコスト。そして傷がつきやすといいうデメリットがあります。
ただそういったことも含めて自然だからいいという意見もあります。
天然だからこそ記憶に残ることも
過去に1度、思いっきり無垢の材質にこだわってリノベーションされた一戸建て住宅を仲介したことがあります。
その時の売主さんは既に亡くなってしまっているのですが、色々木のことについて教えてもらいました。
「香りがいいのはヒノキ」
「見て楽しめるのはスギ」
「木は材質も大事だが木の樹齢がその家の強さを決める」
などなど、仕事として仲介手数料をいただきながら、とても勉強をさせていただきました。
普通の物件だとしばらく行かないと空気が淀むのですが、その無垢の家は何度行っても新鮮なヒノキの香りがしていました。
今でも木を見るとその香りを思い出したりします。
実は香ってとても記憶に残るんですよね。田舎に帰ると、田舎独特の香りがして何だかとても癒されたりします。
住宅を探すとき、あまりこだわって探すことの少ない「材質」ですが、もし余裕があったりリノベーションを考えてみるのであれば、選択肢のひとつとして考えてみるのもいいかもしれません。
もしかしたらその香りが将来子供たちにとってのなつかしい実家の香りになるのかもしれませんね。
宮田明典