オフィスのデスクより、
よく不動産サイトなどから問い合わせをする方は、もしかしたら問い合わせた物件が「商談中です」と言われたことがあるかもしれません。
言葉の雰囲気からして、何となくイメージはあるが、実際のところどういう意味?というように思う方もいるかもしれません。業界の中にいる人は当たり前に使う言葉ですが、そうでない方にとっては何となく取っつきにくいかもしれませんね。
一言で商談中といっても状況は色々
まず、商談中と一言でいっても状況によって様々です。商談を入れるということは、実際には買付申込書を提出して価格交渉であったり、諸条件の取りまとめをするということです。
商談中とあっても、不動産仲介業者の中で「これは話が固そうだな」とか「これはちょっと微妙だな」とかあったりします。微妙だなと感じる時は、値段交渉が大きい場合だったり、銀行の住宅ローンがでるかどうか微妙だったりと理由もまた様々です。
そういう時は、商談が入っているという事実を伝えたうえで、他の人にも紹介したりすることもあります。
買付申込書は事前審査を通してからというところも
買付申込書を提出すれば、イコール商談中ということになりますが、売主や不動産仲介業者によっては、「住宅ローンの事前審査を通してからでないと受け付けません」というところもあります。
基本的に買付申込書を出した順番が優先されるケースが多いので、スピード感がかなり必要になります。
当社の場合だと、差がしている最中には事前審査を通しておくこともあります。物件が決まっていないのに、住宅ローンの事前審査を通すといのもおかしな気がしなくもないですが、適当な物件でこれくらいの金額までは大丈夫ですよという証明を出しておきます。
この準備をしておくことで、お目当ての物件が見つかった時に有利になります。特に人気物件や、たまたま商談の申し入れが何人かから入った場合に有利に進めやすいです。
一番手、二番手とは買付の順番
よく不動産取引の現場だと、この一番手、二番手というのは良く聞きます。特に人気物件の場合、三番手・四番手くらいまでつくこともあります。
基本的にこの数字の順番で優先的に商談を受け付けますが、最終的に決めるのは売主さんです。
例えば一番手であっても、金額の交渉をしているんだけど、二番手の方は満額で買付を出してきている。こんな場合だと、売主さんとしては二番手の方を選んでしまいます。
だから、他に話が来ていないか、商談は入っていないかというのは取引上、かなり大きな要素になってきます。不動産は同じものが二つとない特殊性のある商品だからこそ起こりうる現象です。
あまり具体的にならないと出てこない話ではありますが、いざという時のためにも知っておいてもらった方がいいかもしれません。
宮田明典