オフィスのデスクより、
最近よく聞くスマートハウスって?
あなたはHEMSというものを知っていますか?
HEMSとは、Home Energy Management Systemの頭文字をとった言葉で「ヘムス」という言葉です。
最近スマートハウスという言葉を良く聞くことが多くなりましたが、実はこのHEMSもスマートハウスの一環です。このHEMSは家中の家電を有線や無線でつなぎ、使用している電力をモニターなどで「見える化」するものです。
このシステムを使うことで、モニターやスマホからエアコンや照明などの電気機器の操作も可能になります。スマホなんかを使って電気機器を操作するのは、なんとなくイメージにありますが、実は大きな社会的な意味もあります。
HEMSの何がすごいのか?
そもそもHEMSが注目されるようになったきっかけは、東日本大震災で首都圏などの電力供給が不安定になり、計画停電を余儀なくされたような出来事があります。
しかし、HEMSがあれば、このHEMSをネットにつないで他の地域の太陽光発電などで余った電力を電力の足りない地域に融通したりすることができるようになります。
このように地域ごとで大規模なエネルギー制御ができるようになることで、電力供給を安定させたり大幅な省エネを実現できるとされています。
ちなみにこのようなシステムをCEMS(セムス)やAEMS(エイムス)などと呼んだりしますが、そのカギを握るのが「スマートメーター」と呼ばれるものです。
このスマートメーターを付けることで家庭の消費電力をネットで自動的に検出できるようになります。そしてスマートメーターとHEMSが組み合わさることで、CEMSやAEMSが実現するということなのです。
しかもこのスマートメーターへの切り替えは既に始まっており、2024年にはほぼすべての世帯に設置される見込みになっているそうです。ちなみに色んな電力会社を使うためにはスマートメーターの設置が必要になります。まさに旬な話題なんですよね。
国の目標は2030年までに全世帯にHEMSを設置すること
この取り組み自体は、地球全体の温暖化対策に寄与します。日本は2030年に2013年比で温暖化ガスの排気量を26%削減することを目標にしていますが、達成するには家庭部門で40%も削減しなければいけない計算になります。
このような背景もあり、HEMSを設置するにあたり、現在国は補助金も出しています。
しかしHEMSの設置が進んでいるかというと一概にはそうも言えない状況です。その理由として挙げられるのが、「規格の統一」です。
現在のところHMESは各家電メーカーから発売されていますが、基本的に電気機器は同じメーカーが必要になることが普及の妨げになっている気がします。最近では、規格を統一し、他社の電気機器でも使えるようにする動きが出てきているようですが、まだ道半ば。
こういった動きがどんどん活性化し、機器のコストダウンが進めば、それこそ家にインターネットが繋がるIoTの時代がそう遠くない将来にやってくるかもしれませんね。
宮田明典
ちなみにこのHEMSは新築、リフォーム、後付のすべてに対応できます。近未来の家のかたちが見えてきた気がしませんか?