オフィスのデスクより、
先日、日経のニュースで『不動産に「履歴書」導入 国交省、中古住宅の流通促進』という記事が出ていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3511181007092018MM8000/
個人的には非常に注目に値するニュースなので、取り上げてみたいと思います。
記事によると、国土交通省は不動産物件に公的なIDを付与し、「履歴書」のようにその物件に関わる過去の取引実績やリフォームの実績の有無などを集約する仕組みを作るようです。
これらの仕組みによって、不動産市場の透明性が高まり、結果中古住宅の流通が活性化することが期待されています。また物件単位の細かな情報を蓄積することで、不動産統計を高度化する狙いもあるようです。
このIDは宅建業者のみがアクセスできる「レインズ」と呼ばれる物件データベースシステムと連動するようになるそうです。
実はすでにアメリカではこのような取り組みがされていて、購入希望者は不動産エージェントを通じてこういった情報を得ることが出来るようになっています。
日本の不動産業界は、アメリカの業界を参考にしているので、その一環なのかもしれません。
ここで気になるのは、どこまでの情報が連動されるようになるか。
個人的には、登記簿謄本にも不動産番号もあるので、その連動も気になるところです。
また2009年に出来た「長期優良住宅制度」における「住宅情報履歴」の紐づけも気になります。
住宅情報履歴とは、長期優良住宅の認定を受けた住宅が、長期に渡る修繕計画とその履歴を電子記録として残していく仕組みです。
住宅情報履歴も物件ごとにIDが発行されて管理されていますので、その情報も連動すれば、これまであまり価格に反映されなかったメンテナンス履歴も物件の価格にダイレクトに反映してくるかもしれません。
国交省では2019年度に有識者による検討会を立ち上げ、同年度中に実証実験を始める予定のようです。
まだまだ課題も山積みですが、こういった物件が集約されることで、より安全な中古住宅の流通が活性化されると思います。
購入者にとっても購入を検討するにあたって情報が増えるということは良いことです。
10年後には日本の不動産市場も大きく変わる期待を感じさせる記事でした。
宮田明典
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