オフィスのデスクより、
この仕事をしていると、たくさんのお問い合わせをいただく中で、色んな方にお会いします。
そんな中でたまにあるのが「あるはずも無い物件を探している」人。具体的にどういうことかというと、お問い合わせをいただいた時にこんな条件をいただくことがあります。
あるはずも無い物件を探すとは?
例えば、直近であった例だと「このエリアで、管理費や修繕積立金を入れても今の家賃より安い値段で、自己資金はありません」。大体の相場や、住宅ローンの組み立て方を知っているプロとしては、その条件を聞いた時点で、それは「無い」物件だなとすぐに分かります。
もちろん、そのことをお伝えするのですが、大体の人は「分かっているけどそれでも」という反応が返ってくることが多いです。正直なところ、そうやって探し始めて、2年3年経っても購入出来ていない方は意外にも多いんです。
時間が経つと損することも?
希望の物件を探している間に2年とか3年とか経ってしまうとどのようなことが考えられるか?
まず、その間の家賃が無駄になってしまいます。月8万円の家賃を払っているのであれば、2年なら192万円、3年なら288万円。この支払いを考えるのであれば、その分多少予算をあげても結果としては変わらないかったのにと感じてしまいます。
また相場も影響しています。ここ名古屋市では、2012年頃から緩やかに相場は上昇しています。2年3年探している間に10%ほど相場が上がってしまったとしたらどうでしょうか?
その分、もともと探していた物件のランクを下げないと、物件は見つからないかもしれません。もちろん相場は下がることはあるので、これは一概に良いか悪いかは判断しにくいところではあります。
同じく金利についても同じことが言えます。今は世界的に金利は上昇局面にあり、日本は日銀の量的緩和により上昇は緩やかではあるものの、上昇局面に入っています。
あと健康的なリスクもあります。住宅ローンには団体信用生命保険と呼ばれるものがありますが、2年3年探している間に病気になってしまうと、内容によっては加入することが出来なくなります。
こういった変動リスクを考えると購入するタイミングというものも、色々と検討していかなければいけないということが分かると思います。
あるはずも無い物件を探し続けないために
まず何よりも大事なのは、しっかりと「相場を把握する」ことです。そして、市場には基本的に安くてお得な物件はほとんど存在しないことを理解しなければいけません。
※この点については、過去の記事「割安な物件はあるのか?」も合わせてご参照ください。
そういった事態を防ぐために一番最初にやるべきことは、「予算」を正しく設定することです。自分に考えている予算というものが、ライフプランを考えた時に割高になっていないか、逆に安すぎないか、などを見極める必要があります。
この予算さえしっかり設定できれば、どんな物件を探していけばいいのかが明確に分かります。今のままの希望条件でいいのか、予算を下げるために何かを妥協したほうが良いのか。
そういったプロセスさえしっかり踏んでおけば、冒頭のような「あるはずも無い物件を探し続ける」ようなことには、まずならないと思います。
家探しにはあまり知られていませんが、「正しいプロセス」というものが存在します。あなたもこの「正しいプロセス」を経て是非理想的で、現実的な家に巡り合えるようになるといいですね。
宮田明典
P.S
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