オフィスのデスクより、
今回は日をまたいで、昨日の続きになります。
昨日は、変動金利型の仕組みと、住宅金融支援機構のアンケートから浮かび上がる現実を考えてみました。
固定期間選択型の仕組み
固定期間選択型は、特約期間中は固定金利ですが、その後は変動金利に変わるか、再度固定期間選択型のどちらかを選ぶタイプになります。
2年や3年といった固定期間が短いものが金利が安く、5年10年と特約期間が長くなるにつれて金利は高くなります。
固定期間選択型には、変動金利型にあるような1.25倍ルールはありません。
そして固定期間選択型の金利は「キャンペーン適用金利」が適用されていることも多く、特約期間が終わる時になくなるキャンペーン分の金利と、金利上昇が重なった場合、一気に月々の支払額が3、4割増という事態も考えられます。
たとえ金利が上昇していなくても、キャンペーン金利適用がなくなるだけで実際の支払額は増えます。
変動金利型のような「未払い金利」のリスクは少ないものの、支払額の変動は考えておかなければいけません。
しかしながら約5割の人は返済額増額への対応策はなしと答えています。あなたはどのように感じますか?
全期間固定型であれば支払額は変わらない
それに対して約1割強と不人気ながらも、全期間固定には支払額の変動は一切ありません。
金利が今以上に下がれば損をするかもしれませんが、今の状況でなかなか考えにくいです。
その分金利もほかのタイプと比べて高くなりますが、それぞれのメリット・デメリットを説明して納得した上で選んでもらっています。
この割合を見た時には意外な感じがしましたが、当社では全期間固定型の割合が一番多いような感じがします。
逆に変動型金利や固定期間選択型を選ぶ人は、借入自体が少ない人や期間が短い人が多いというのが実感です。
不動産会社は売ってしまえばおしまい
なぜ世間的な割合と当社の割合がこうも違うのかという理由が気になるところです。
おそらく僕の予想では、不動産会社が売りやすいように変動金利型や固定期間選択型を勧めているのではないかと思います。
金利が安い方が、見た目の収支計画にはプラスになりますし、返済比率にも余裕が出るのでより大きな予算の物件をあてがうことが出来ます。
新築業者であれば、建築後10年間、建物に対する保証責任は発生しますが、住宅ローンに関しては何の責任も持ちません。
ローン事故が発生しても、不動産業者としては関係ないのです。
不動産仲介業者などに資金的な相談をしたときに、十分な説明がないままに金利の安い変動型金利や固定期間選択型の住宅ローンを勧めてくる業者には注意が必要です。
あなたも住宅のことだけなく住宅ローンについても、しっかり勉強をしておくようにしましょうね。
宮田明典
P.S
一番いいのは事前にファイナンシャルプランナーのようなプロに相談することですが、当社でもファイナンシャルプランナーによる相談を受けております。
不動産仲介業者ではありますが、相談はあくまで第三者として軸足を置いています。是非ご活用ください。
基本的なことから具体的な返済プランまで、プロにも劣らない内容です。