「囲い込み」とは？
この悪しき習慣の最たるものが「囲い込み」です。囲い込みは、売主から売り物件を預かった業者が、自社で買主を見つけることにこだわり、他の不動産業者が連れてきた買主で、意図的に売買を成立させないことを言います。
本来は少しでも「早く」「高く」売るために、レインズに掲載して、広く買主を集めるべきなのですが、レインズに掲載をしなかったり、レインズに掲載しても「商談中」とか「まだ鍵を預かっていない」など、色々な言い訳をつけて、他の業者からの買主が紹介できないようにして、その間に自社で見つけた買主で売買をまとめようとします。
レインズとは？
不動産業者だけがアクセスできる物件データベースシステムで、全国の売り物件が掲載されています。媒介契約の種類にもよりますが、売主から売り物件を預かった場合は、このレインズに掲載しなければいけません（イラスト参照）。
不動産業者だけが得をする
この囲い込みが問題なのは、売り物件を預かっている不動産業者だけが得をして、その他の人たちは損をすることです。業者に依頼している売主も、この囲い込みを受けて、少しでも「高く」「早く」売れる機会を逃します。
売却にあたっては、問い合わせが多ければ多い方が、決まる確率も高値で売れる確率も高まります。
しかし問い合わせが少なければ、決まるまで時間もかかりますし、それによって弱気になってしまい、値段交渉に折れてしまうこともあります。
一方で買主は、買いたい物件を買うことができませんし、買主側の不動産業者としても機会損失です。
ただ売主側の業者だけは、自社で見つけた買主であれば、多少時間がかかっても、値段が下がっても、売主と買主の両方から仲介手数料をもらえるので、売上が最大化します。
つまり「囲い込み」をされると、売主から物件を預かった不動産業者だけが得をして、売主から依頼を受けているにも関わらず、売主からしてみれば、完全な背任行為です。
両手仲介の仕組み
大半の取引は、仲介業者が売主側と買主側に分かれる形態です。仲介業者は、売主・買主のそれぞれ一方からしか仲介手数料がもらえないので、「片手仲介」と呼ばれる
囲い込みを狙う仲介業者は、買主を自社で見つけることができれば、売主と買主の両方から手数料をもらえるので、「両手仲介」と呼ばれる
巧妙化する、囲い込みの手口
近年は、国土交通省も囲い込みの断絶に動いてはいますが、まだまだ抜け穴の多い「ザル」状態で、囲い込みの手口もどんどん巧妙化していきます。
レインズにあからさまに掲載しない業者もまだいますが、問い合わせをした時にもっともらしいことを言って、紹介をとことん遅らそうとする業者もいます。
また最近は、レインズに掲載義務のない「一般媒介契約」という形態で、よく説明を受けないまま媒介契約をしていたというケースもあります。
囲い込みを暴く、覆面調査
「物件を依頼して売ってもらっている立場として、担当者や業者のことは信頼しているが、少し不安もある。」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか？
そこでハウスクローバーでは、ご自身の物件が、少しでも「早く」「高く」売れるように、囲い込みをしていないかどうかを確かめるサービスをご用意しました。
その名も「囲い込み 覆面調査サービス」です。何の捻りもないネーミングで恐縮ですが、ハウスクローバーの事務局には、不動産業界出身者が多くいますので、どれだけ巧妙な囲い込みをされても、勘が働きます。
例えば、覆面調査をした際に、「まだ鍵を預かっておらず、内覧は２ヶ月先になります」という案内をされて、実際にそんな事実がなければ、巧妙な「囲い込み」になります。
また囲い込みをするのは、中小零細企業ばかりではありません。大手業者も行っております。あなたの利益を守るためにも、まずは覆面調査をしてみましょう。
あなたの家が「囲い込まれて」いないか、確かめてみませんか？
費用は無料です
こちらのサービスは、無料でご利用いただけます。調査結果も、録音記録をお渡しするなど、公正な調査をいたします。
なぜこのようなサービスを無料で提供するのかというと、少しでも悪しき習慣をこの業界から無くしたいからです。
そもそも両手仲介は、少しでも高く売りたい売主と、少しでも安く買いたい買主とでは、利益が相反することから、法律で禁止されている国もあります（アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ・シンガポールなど）。
むしろ日本のように「両手仲介」が習慣的に広く行われている国はむしろ珍しいくらいです。
それだけ、業者の利益優先に動きやすい仕組みだからこそ、一般の消費者が損をしやすい仕組みになっているのです。
ハウスクローバーは「不動産業界から“グレー”をなくし、“顧客の利益が最優先”が当たり前の世界を創ること」を理念に掲げて活動しています。
ハウスクローバーに掲載されている不動産エージェントは、当然ながら両手仲介は規約で禁止しており、もし発覚した場合は、強制退会も含めた、厳しい処罰の対象となります。
よくある質問
- 調査を依頼したことを、不動産業者に気づかれることはありませんか？
- 調査の依頼をしたことが気づかれることは、まずありません。ご安心ください。
- 調査はどのようなことをしますか？
- まずはレインズに掲載されているか、媒介契約書がご意向にあった内容になっているかどうかの確認をします。そして実在する不動産業者が、売主業者に問い合わせをします。その際のやり取りは録音し、データをお渡しします。
- 調査の結果、囲い込みが発覚した場合、どうすればいいですか？
- 残念ながら囲い込みが発覚してしまった場合、対応の仕方は様々な方法がありますので、そちらをご案内いたします。