住宅ローン

住宅ローンの金利競争が激化!見た目の安さに惑わされないように

2019年7月12日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

昨今の長期間にわたる低金利状態で、金融機関同士の金利競争が激化しています。

競争が起こることはいいのですが、見た目の安さに惑わされないように注意しなければいけません。

今日はそんな事例を紹介しつつ、住宅ローン金利の本質的なところをお話していきたいと思います。

表記されている最低金利の適用条件に注意

ここ最近、変動金利の見た目の安さをアピールする金融機関が増えてきています。

金融機関には店頭金利というものがあり、そこから優遇金利を適用して最終的な金利になります。ちなみに店頭金利はおそらくどこの金融機関も現在は年2.475%となっています。

たまたま目についた三井住友信託銀行の例を見てみましょう。

①には変動金利0.475%と記載されています。しかし、この金利は誰でもこの金利が適用されるわけではなく、銀行の審査があります。内容によってはこの金利よりも高くなります。

また三井住友信託銀行ダイレクトと借入金返済口座を振込口座に指定とあります。

さらに、変動金利に加え②のように、証券口座やNISAの口座を開設することで、さらに0.03金利が下がるというオプションまであります。

さらに「八大疾病保障特約100%給付型」という団信に加入すれば46歳未満の方であればさらに年0.2%引き下げます、という内容まで。

ただしこれは詳細を読むと、金利0.4%加算されて加入できるサービスなので、実質は借入金利より0.2%高くなります。

ただこの表記だと、0.475%から0.2%優遇されて0.275%になると誤解されても不思議ではありません。

細かい字のところにこそ大事なことが

長期間固定金利商品と比べて、変動金利や固定選択型の商品は、金融機関ごとに規定が細かく違ってきます。

先ほどの三井住友信託銀行を例に挙げれば、赤線部分にサラッと、借入期間中に固定金利と変動金利の変更はできません、という趣旨の但し書きが書いてあります。

銀行にとって美味しい商売は変動金利

実は銀行にとって売りたいの長期間固定金利ではなく、変動金利です。

なぜかというと、市場金利が上がれば住宅ローンの金利を上げることが出来るからです。

逆に長期間固定金利だと、金利が上がっても今の安い金利をずっと続けなければいけないので、銀行しては逆ザヤになって儲からない商品なのです。

そしてお金のプロだけでなく、銀行も金利は上がると考えているので変動金利の販売に力を入れています。

不動産会社も見た目の支払額が安くなるので、変動金利で住宅を勧めた方が、買ってもらいやすくなるというメリットがあります。

銀行も株式会社であって、営利目的の会社なので、あえて損することはやりません。むしろ儲けようと思っています。

本質的なことを理解して、見た目の安さだけに惑わされないようにしましょう。

宮田明典

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多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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