オフィスのデスクより、
住宅のご紹介をしている顧客から、何かと相談を受けることが多いのですが、その中でも物件と並び多い相談が、住宅ローンにまつわること。
例えば、「そもそも借りれるのか?」とか、「夫婦で住宅ローンを組めるのか?」「自己資金はいくらくらいがいいのか?」など、様々なご質問をいただきます。
こんな大きな借り入れは家を買う時くらいで、経験も無くて当然ですし、金額も金額なので不安も大きいと思います。そこで今日は、住宅ローンを組むときに注意したいポイントについてお伝えします。
自己資金はライフプランと相談
よく自己資金は多ければ多いほど良い、と考えている方もいますし、ネット上の記事を見ていても「最低でも〇割は出しましょう」なんて記事を見かけることもあります。
もちろん、多ければ多い方が良いに越したことはありませんが、ライフプランをした時に、例えばお子さんの教育費が家計を圧迫する時期が発生することが分かっていた時に、収支がマイナスにならないように、手元に資金を残しておいたほうが実は良いということもあります。
「自己資金はいくら位ならよいか」という質問については、「個人ごとのライフプランを設計する必要があります。」というのが僕の回答です。
転職後すぐは借り入れがしにくい
金融機関によりますが、「就職転職後、○年以上」といった条件がついているところが多くあります。通常は2~3年くらいが多いですが、1年というところもあります。
このご時世、一昔前よりも転職が当たり前な時代ではありますが、もし住宅の購入を考えているのであれば計画的に物事を進めていくと良いと思います。
ただフラット35では、この就職転職後の年数要件はありませんので、転職をすでにされてしまっている方は、選択肢のひとつとして検討してみるといいと思います。
夫婦で住宅ローンを組むときの注意点
よく共働きであったりとか、収入が足りない場合に収入を合算する目的で、夫婦で住宅ローンを借りるという選択をする方もいます。
その時に注意したいのが、「住宅ローン控除の対象」です。これによって、借り方が変わってきます。
例えば、単純に奥さんの収入を合算したいだけであれば。「連帯保証人」という形になります。しかし共働きで、二人とも住宅ローン控除の適用を受けたいのであれば、「連帯債務(ペアローン)」という形で借り入れることになります。
ただし気を付けたいのは、一度連帯債務で借り入れた金額は途中で変えることが出来ません。つまり最初は共働きだったものの、途中で子供が出来て辞めてしまったりすると、本来受けられるはずだった住宅ローン控除の適用をフルに生かすことが出来なくなります。
夫婦で住宅ローンを組むときは、特に今後の家族計画などに注意しながら考えていくことをお勧めします。
団信の告知義務違反はやめましょう
最後に、人によっては健康状態に不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?また、本人がそこまで深刻に捉えていない病気でも、実は手続き上、深刻な場合もあります。
住宅ローンには団体信用生命保険という、お金を借りた方に何かあった場合に保険から残代金が精算される保険制度があります。もちろん保険なので、告知書という健康状態を告知する用紙に記入していただく必要があります。
大半の金融機関では、この団体信用生命保険の加入を住宅ローンの必須条件としているところが多いです。だからお金を借りるためと言ってウソをついて加入してしまうと、あとあと不利益を被る可能性もあります。
今では緩和型と呼ばれる、少し金利の割増にはなるものの、健康状態に不安があっても入れるタイプのものや、加入そのものを必須条件にしていない金融機関もあるので、そういった扱いのある金融機関を探すようにしましょう。
そして何よりも大事なことは、最初の申込みの段階で、健康状態については銀行や不動産仲介業者の担当者に相談したほうが良いです。後になって「実は・・・」なんて話が出て、契約自体が破談になることも珍しくはありません。
自分で勝手に「これくらいなら大丈夫だろう」と判断せずに、きちんと確認するようにしましょう。
宮田明典
********************
住宅ローンに感じる不安を解決します
≫ 住まいとお金の勉強会 ≪
********************