オフィスのデスクより、
かつては当たり前にあったボーナス払い。バブル以降は景気が悪くなればボーナスカットを余儀なくされる企業も相次ぎ、徐々にボーナス払いという言葉の存在が薄くなりつつあります。
住宅ローンでもボーナス払いを選ぶ方は随分減ったのではないでしょうか?確かにボーナスを当てにしてローンを組んでいて、ボーナスがカットなんかされでもしたら困ってしまいますよね。
しかしそんなボーナス場合もうまく活用すれば、住宅予算にとってプラスの効果があります。
少しのボーナス払いでもメリットが
ボーナス払いと聞くと、何十万というイメージがありますが、1万でも2万でも3万でもいいのです。
例えば毎月10万円くらいなら無理なく支払えるよ、という方がいたとします。金利を35年固定1.5%で返済期間とすると、無理なく借りられる金額は3,266万円になります。
この3,266万円の予算だと、希望のエリアだと物件が見つかりにくいかもと考えたとします。どうしたら予算があがるのでしょうか?
そこで出番になるのがボーナス払いです。ボーナス払いは夏と冬の年2回の支払いになりますが、その間に無理なのない程度にお金を貯めてボーナス払いで3万円返すとします。
するとどうでしょう。ボーナス払いを3万円するだけで、無理なく支払える予算は3,429万円で、予算が163万円上がります。もう少し頑張って5万円にしてみたら予算は3,538万円、予算272万円も上がります。
半年に1回の3万円や5万円だったら家庭にそこまでの負担をかけずに貯めやすい金額ですね。このようにボーナス払いはあまり見向きもされない存在になっていますが、うまく活用すれば有効な手法になります。
ボーナス払いは諸刃の剣にも
ここまでボーナス払いを勧めてきましたが、僕の基本的なスタンスとしては、基本的に公務員やそれに準ずる職業の方以外には、ほとんどボーナス払いをお勧めはしていません。
といのも、ボーナスは業績によって支払わなくてもよいものだからです。リーマンショックの時に大幅にカットされた方も多かったようです。
そんな時にボーナス払いで大きな金額になっていると、家計にとってかなりの負担になりかねません。
お伝えしたように、効果的に使えば多くのメリットをもたらしてくれますが、ボーナス払いが多額の場合、諸刃の剣になる可能性もあるので注意が必要です。
ちなみに余談ですが、先日20代の顧客と話をしていたら、リーマンショックはちょうど学生だったようで、あまり実感としての経験はないそうで、時代を感じました。
住宅ローンにはお金の戦略が必須
今回は無理なく支払える予算という言葉をあえて使っていましたが、これは銀行が貸してくれる金額ではなく、人それぞれが住居費用に無理なく回すことが出来る金額はいくらかという考え方のものです。
銀行が貸してもいいよという金額と、この無理なく支払える金額は、実際にファイナンシャルプランニングをしていると、ほとんどの方で大きく差が開きます。この差は、将来の教育支出や老後支出に大きな影響を与えます。
場合によっては、マイホームを手放さなければいけない事態にも陥ることもあります。そうならないためにも、あなたも事前のシミュレーションはしっかりとしておく必要があります。
宮田明典
P.S
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