オフィスのデスクより、
住宅ローンの金利を選ぶ時に、見た目の利率が安い変動金利が気になる方は多いと思いますが、変動金利は今後どんな動きをするのでしょうか。
変動金利はその名の通り、金利が変動するリスクがありますので、今後の動きを予想できるといいですよね。
そこでこの記事では、これまでの変動金利の推移と、今後の動きについて考えてみたいと思います。
この時期は動画でもご覧になれます。
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住宅ローンの変動金利は10年間変わっていない?
まずこれまでの変動金利がどんな推移をしてきているか、データから作成した図をご紹介します。
この図を見ていただくと分かると思いますが、変動金利はここ10年間、変わっていません。
ここでいう金利とは「店頭金利」で実際の住宅ローンでは優遇金利が適用されています。
3年くらいには、日銀の量的緩和の一環でマイナス金利に突入したときもありましたが、その時でも変動金利は動いていませんでした。
銀行の収益がギリギリのライン
なぜ下がらないのか。それはすでに今の変動金利が、銀行の収益にとってこれ以上下げられない水準にまで来ているからです。
これ以上下げてしまうと、銀行が赤字になってしまう。そんな水準が今の変動金利の水準なのです。
これからの金利の動向の予測は?
このことが分かれば、今後の金利はどのような動向になるかがある程度予測がつきます。
金利がこれ以上下がらないとすると、いつになるかは分かりませんが、動くとすれば上がる方に動くのではないでしょうか。
金融的な観点からいえば、今後の金利があがると予想されるときは、固定金利を選ぶことがセオリーとなっています。
ただこの世情を考えると、しばらく金利が上昇するかと言われれば、どうかなと思いますが、住宅ローンは長い人で35年にも及びます。
それだけ長いと何があるか分かりません。ちなみにバブルのころは変動金利で8.5%(!)もあった時代もあります。
流石にそこまでは上がらないとしても、ファイナンシャルプランナーの間では、変動金利の場合、4~5%くらいでシミュレーションをするのが常識です。
こういったことを理解しながら、金利を選ぶようにしていただくといいのかなと思います。
宮田明典