オフィスのデスクより、
非正規雇用や転職1年未満、自営業の方など一般的に金融機関が難色を満たすような方でも融資をしてくれるフラット35。一昔前は金利も高く団信も含めるとそこまで魅力もありませんでした。しかし、ここ最近は改定を繰り返しながらどんどん内容が良くなってきています。
そんなフラット35ですが、「銀行は人に貸す」言われるのに対して、「フラット35は物件に貸す」と言われ、物件の基準は銀行よりも厳しくなっています。
特に旧耐震の物件では、フラット35が使えないというのが定説のようになっていますが、実際は旧耐震の物件でも使えます。今日はその条件や気を付けるポイントについて説明していきます。
フラット35の適用要件
上の図はフラット35の適用要件をまとめたものです。
「住宅耐震性」のところで、建築確認日が新耐震基準に改正されたあとの日であることとされています。ここだけを旧耐震の物件はダメかと勘違いしている方は不動産業者でもいます。
しかし、カッコ書きで「建築確認日が昭和56年6月1日以前の場合は、耐震評価基準に適合」とあります。勘の言い方は気がついたかもしれませんが、旧耐震の物件でもフラット35が決めた基準に適合すれば利用できるのです。
細かい基準を書いていくと、かなり専門的な話になってしまうので割愛しますが、旧耐震でも条件が整えば利用できると覚えておいてください。
新耐震基準でも使えないことも
物件に対して厳しい基準を持っているフラット35では、新耐震基準であっても利用出来ないケースもあります。
例えば、土地面積や床面積など、担保価値が無いものはNGとされています。またマンションで管理規約がなかったり、長期修繕計画がない場合も、将来の資産価値に不安があることから利用できないようになっています。
また当然ですが、あまりにも管理状態が悪く外壁や柱などに亀裂がはいって、鉄筋が見えていてもアウトです。
フラット35は本当に使いやすい制度で、正直銀行では借りられない人という方も一定数いて、そういった方でも使える住宅ローンとして非常に役に立っています。
しかもリスクの少ない全期間固定で今の金利情勢を考慮すると、銀行で借りられる方でもメリットが十分にある商品です。
それだけに、物件を探すときには、フラット35が利用できるかどうかが非常にネックになることもあります。
すべてを覚えておく必要はありませんが、概要だけでも知っておくことで、効率的に家探しも出来るのではないかと思います。あなたもぜひ参考にしてみてくださいね。
宮田明典
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