住宅ローン

あなたの借入可能額は?

2018年6月1日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

勉強会の中で、お金のパートのお話をする時に「住宅ローンの借入可能額」についてお話しをします。

この時、自身の借入可能額を把握している方と、そうでない方の比率は半々くらいです。

もちろん、これはあくまで借入可能額であって、予算にすべき数字ではないですが、自身がどれくらいの住宅ローンを借りられるかを知っておくことは悪いことではありません。

ここでは、自身で借入可能額を計算する方法についてお伝えします。

借入返済比率と査定金利

まず借入可能額を計算する前に、知っておくべきポイントについてお話します。

借入可能額を計算するうえで重要になってくるのが年収なのですが、「年収のうち、いくらまで住宅ローンの支払いに回せるか」という基準が、「借入返済比率」と呼ばれるものになります。

例えば、年収400万円の人で、返済比率が30%とすると、住宅ローンに回せる支払額は年額120万円(月額10万円)として計算します。

この支払額から金利を割って逆算して計算していくのですが、この時に使う金利のことを「査定金利」を呼びます。査定金利は、フラット35であれば借入期間はずっと固定金利になるので、実質金利で計算しますが、銀行などの場合は少し高めの金利で計算されることが多いです。

一般的には査定金利は10年固定の金利を目安として計算すればいいと言われています。この場合、優遇金利は考慮せず店頭金利になります。

年収によって変わる返済比率

また借入返済比率は年収によって変わります。例えば、フラット35であれば借り入れる方の年収が400万円未満の場合は、借入返済比率は30%以下になります。

逆に400万円を超える場合は35%以下となります。その他金融機関によって変わってきますが、フラット35の基準に加えて年収が300万円未満だと、25%以下になるところもあります。

他にも、自動車ローンやその他借り入れがある場合は、その金額も返済比率の中に含まれますので、注意が必要です。特に自営業の方の場合、事業にかかる借り入れも返済比率に含まれることも考えられるので、特に注意して下さい。

借入可能額の計算の仕方

借入可能額の計算には以下の返済早見表を利用します。この返済早見表は100万円を借り入れた時の返済額を一覧にしたものです。

先ほどの年収400万円の人で、借入返済比率が30%の時、月々の返済額は10万円でした。

例えば査定金利を3%として30年を借り入れる場合は、100万円あたり4,216円ということになります。

そしてこの後の計算がどうなるかというと、

100,000円(月の返済額)÷ 4,216円 = 23.72 × 100万円 = 2,372万円

よって、この方の場合の借入可能額は2,372万円というように計算します。

ここで、例えば月々3万円の自動車ローンがあった場合の計算をしてみます。この場合、自動車ローンは月々の返済額に含まれるので、10万円ー3万円=7万円で計算することになります。同じように計算すると、

70,000円(月の返済額)÷ 4,216円 = 16.60 × 100万円 = 1,660万円

となり、他の借り入れがあると借入可能額が一気に下がることが分かると思います。

借入可能額=予算ではない

ただここではっきり申し上げておきたいのは、借入可能額をそのまま予算にすることはやめてください、ということです。この借入可能額はあくまで銀行が決めた数字であって、あなたが無理なく返していける金額ではありません。

ただいくらまで借りられるか、という基準にしか過ぎないので、あくまで目安という程度にとどめておいてくださいね。

宮田明典

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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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