オフィスのデスクより、
タンス預金率が高止まりしているようです。
昨年のニュースでは、タンス預金が43兆円にも達したとありました。
2016年末の日本の現金の残高は102.4兆円とのことでした。
なのでおよそ4割の現金が市場に流通せずタンスに眠っているというのだから、とんでもない額です。
最近でこそ、少しずつ資産運用の必然性が叫ばれ、国を挙げて推進していますが、まだまだタンス預金が減るには時間がかかりそうですね。
さて、今回はそんな資産運用の中で、住宅ローンの「繰上返済」最強説を解説したいと思います。
繰上返済とは?
繰上返済とは、ローンを借りている時に、まとまったお金を通常の返済とは別で返すことをいいます。
また住宅ローンの繰上返済には2つのタイプがあります。
一つは返済期間を短縮する「期間短縮型」。
もう一つは毎月の返済額を低減する「返済額低減型」。
どちらを選んだ方が良いのかは、状況によりますが、金融効果が大きいのは「期間短縮型」と言われています。
一般的に繰上返済という言葉はこの「期間短縮型」と解釈してもよいと思います。
繰上返済の金融効果は?
繰上返済の金融効果はどれくらいのものなのでしょうか。
計算してみたいと思います。
例えば住宅ローンを、2,500万円を35年・金利1.5%の条件で借り入れた時、3年後に100万円の繰上返済(期間短縮型)をしたとします。
期間短縮型の場合、毎月の返済額が変わりませんが、返済期間は1年8カ月短くなります。
そして軽減できる金利の総額は、60万円にもなります。
100万円に対して60万円と考えると年率で言えば60%です。
これだけリスクが少なく、高利率な投資商品が世の中にどれだけあるのでしょうか?
これこそが、「繰上返済」最強説の所以です。
繰上返済の注意点
そんな金融効果も高い繰上返済ですがいくつか注意点もあります。
それは、常にこれだけ金融効果が望めるわけでもなく、借り手から時間が経てば経つほど、得する利息は減り、金融効果は逓減していきます。
また繰上返済の盲点になりがちですが、返す優先順位として挙げられるのは、「金利が高いもの」、そして次に「借入額が多いもの」です。
例えば、住宅ローンと自動車ローンがあった時、今は住宅ローンの金利も低いので、同じ100万円を返すなら、状況によっては自動車ローンを返した方が金融効果が高い場合もあります。
その他にも、住宅ローンを借りる時に、団体信用生命保険に加入するケースが大半なので、そのメリットを享受するためにあえて「繰上返済をしない」という選択肢もあるかもしれません。
また返すときは余裕があるように思えても、実はその先家計的に支出が増える時期があったりなど、ライフプランニングに影響を与えることも考えられます。資金計画は本来借りる時だけでなく、返すときのことまでも考えることが、一番賢い資産運用なのかもしれませんね。
あなたの資金計画は、繰上返済のことも考慮していますか?
宮田明典
P.S
同じく借り換えも諸費用は多少かかるものの、内容によっては割りの良い投資になります。
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